■ ここ数日の外国人同級生とのやり取りで感じていること。自分のモノサシからすると、外国人同級生、とくにアメリカ人同級生はあまり反省を好まない傾向にある気がする。
経験談1: とあるグループでのレポートが返却されてきて、あるチームメイトがそれを回収した。彼女からのメールで、10点中8点であったとだけ連絡が入る。8点というのはあまり良くないので、何が悪かったのか検証したいと思い「見せてくれ」と後刻頼んだところ、「誰も見ないと思って捨てちゃったよ」とのこと。。
※ちなみにかなり頻発する。
経験談2:とあるグループワークで、連絡の行き違いや、一部の人のやる気が不十分であったことから、色々と問題が生じた。自分は「事の最中に改善とか言い出すと士気が下がりそうだから、終わってから善後策を話し合うことができればいいな」と思い、とりあえず一段落つくまでは問題解決に向けて特にアクションを起こさず流していた(行動が遅いチームメイトを促すといった目先の対応はしたが、「お前遅いよ」とか「担当者変えようぜ」という抜本的な提案は我慢して行わなかった)。で、なんとか一段落したので、立ち話がてらおそるおそる「次のためにちょっとやり方変えてみる?」と話を皆に振ってみたが、皆実にめんどくさそうな顔をするだけで、しれっとスルーされてしまった。
そういう経験が1年強重なってきており、最近になり、上の通り「こいつら反省ってことを理解できてないか、あるいは毛嫌いしているんじゃないか」と思うようになってきている。
■ では自分はどう対応すればいいのだろうか。これまではあまり意識していなかったので馬鹿の一つ覚えで「反省しょうぜと提案→スルーされる」を繰り返していたが、いよいよ対応を改めるときがきたのかもしれない。
対応(1) 信頼できるやつと組む。ちゃんと準備して、イニシアチブをとって、サポーティブな奴は少なからず存在するので、そういう奴と組む。
長所・・・楽。ストレスを背負わないで済む。
短所・・・付き合いの幅が狭まる。留学期間中に、この手の苦労はしておいた方がいいのではないか。
対応(2) 諦める。反省できない奴と当たってしまったら、それが彼そして自分の限界であると割り切り、だましだまし今できる範囲でベストを尽くす。
長所・・・心を殺せば楽。人間関係が一番摩擦なしで済む。
短所・・・ストレスがたまる。結果がしょぼくなる。
対応(3) 事の最中に、なんとか改善をもたらす。終わってしまうと皆あっという間に次に移ってしまうので、終わる、今回のアウトプットを改善するよう努める。日々の話し方ひとつ、行動ひとつを少しずつ変えることで対応。
長所・・・この連中と改善しつつ前に進むための、たぶん唯一の方法。ベストのアウトプットが出しうる。
短所・・・事の最中に人の考え方を変えるためには、正論を突然言うだけでは駄目で、言い方、表情等全てについて配慮する必要がでてくるので難しい。
■ ということで、ここ最近は、対応(3)を試してみているが、やっぱりしんどい。その場で言うよりも言わない方がイージーだし、皆が反発せず納得できるような言い方を考えるのは(しかも英語で)なかなか難しい。
チームのテンションが下がらないよう無理してHey guysとかいいつつ(本当は「おいお前、いい加減自分のタスクやれよ」と言いたいのに)、皆のいいところを一つ二つ見つけてから本題に入り(しかも可能な限り婉曲表現)、みたいな。
事が終わった後に言うのと比較すると多少は皆話を聞いてくれる気がするけど、やっぱり聞いてくれても小手先の改善案くらい(とりえあず意見だけは当日中に表明する等)で、抜本的な改善案はしれっとスルーされる(使えない奴を閑職にして、イニシアチブを取れるやつを代わりにする等)。
■ とかなんとか、最近考えたり試行錯誤したりしている。なので、最近になりようやく「カイゼン」がアメリカでやたらもてはやされる理由がわかった気がする。これまで、自分はカイゼンを単なるサービス残業だと考えていた。しかし、メンバーが少なからず自発的に継続的に改善を模索し続けるこのカイゼン、日本人からするとその凄さがピンと来ないがアメリカ人にしたら結構すごいことなのかもしれない。
■ ここまで散々こき下ろしてきたが、その一方で、アメリカ人は自分と比べると切り替えあるいは回転が速いと思う。ひとつひとつの出来事からいちいちじっくり学ぶというよりは、とにかく数をこなすことで経験を積み上げていくといったイメージ。ひとつひとつの効率が良くなくても、トータルでの学びは同じくらいといった感じだろうか。