Friday, December 17, 2010

日米文化比較?

前の記事(一学期の回顧)の関連。

この数カ月は自分にとって初めて海外で同世代の連中とやりあう機会だったわけだが、米国人あるいは他国からの留学生を見て強く感じたことは

(1)できる奴に限れば、意外とそんなに違わないんだな
(2)できない奴のズレっぷりがすごいので、アメリカ人は皆ルーズな印象を与えているのでは

というもの。具体的には、、、

・できる奴は、とにかく時間管理がしっかりしている。宿題の出し遅れ、ミーティングへの遅刻、メールの返事怠慢等のうっかりミスをしない。来る前は勝手に「アメリカ人はメールの返事しない、遅刻する、宿題出さない」みたいな誤解をしていたが、アメリカ人と日本人の出来る奴と何ら変わらない。
対照例としては、スマートフォン全盛のこの時代に「メール見れてませんでした」みたいな言い訳をしたり、未読メールが3ケタだったりするJ君が好例。

・できる奴ほど、世の中が"give and take"ではなく"give and give, and you'll win"で成り立っていることを理解しており、過剰感のない範囲でバシバシgiveしてくれる。「ひとつgiveしたんだから、一つ返せ」なんてケチなことを言わない。これも日本人の出来る奴とまったく一緒。「アメリカの学校=競争的→みな利己的→情報の出し惜しみや欺瞞が蔓延」という懸念を持っていたが、実際に起こっているのは「できる奴のgive and give」と「できない奴が何も出せずおんぶにだっこ」の二極化。完全に日本と一緒じゃないか。

・できる奴ほどGood listener. 主張と聞くことのバランスを欠いている奴は結局支持されていない。
(ただ、このバランス、日本よりだいぶ主張寄りにあることは間違いないと思う。いずれにせよバランス感覚がないやつは信頼を勝ち得てない)

・できる奴ほどオープン。無駄に情報の出し惜しみをしないし、嘘をつかない。

・できる奴ほど「文句を言う前に自ら動く」を徹底している。

等々、自分がぱっと思いつくだけでも、日本とアメリカ(あるいは外国全般にしても多分OK)で、できる奴の行動・規範意識はほとんど変わらないと思う。単なる自分の勘違いかもしれないが、少なくとも現段階においては、「なんだ、一緒じゃないか」という感想を抱いている。
ところで自分はどうかと言うと、上記のすべてを満たすことができているとは残念ながら思えない。しかし、アメリカでも同じ価値観でいけるという自分の仮説が正しいならば、より一層気兼ねなく改善に邁進できるというものだ(仮に仮説に反して、「日本的には短所なことが、アメリカでは美徳」みたいな感じだったら、改善意欲も減退してしまう)。特に、動く前に文句を言う傾向はこの2年間で死んでも直したい。

このように「アメリカ人=○○○」というステレオタイプを批判的に検討することができたことも、ひとつの収穫と思いたい。他方、これは仮に収穫としても、社費留学の観点からすると人事部に説明できる類の収穫ではない。会社にとって美味しい「お土産」も別途用意せねばならんなぁとか思案しているうちに夜も更けゆく...

(逆に、日米相違のようなものも当然たくさんあるので、近いうちその辺りも整理してみたい。)