・まず午前中に、書き上げた自由研究レポートを、意見募集&報告のため、インタビューに応じてくれた人や助言をくれた人など関係者一同に投げまくった。このレポートには自分にとってはある種この2年間の集大成であり、そんな作品をドラフト段階ではあるが外に出せたことでかなりすっきり。
・この2年自分が突っ込んでやったこと(ファイナンス・自由研究・ゴルフ)について、そのいずれも具体的な結果を出せたことについては、結構嬉しく思っている。なんというか、「少なくともこの2年間、いろんなことがあったけど、自分には負けなかった」と胸を張って言えるのかなぁという感じ。もちろん相対的に見たら改善余地はいくらでもあるので、まだまだ自分の人生に満足している場合ではないのだが、、
・午後からは卒業式。自分はただそれに参加するだけの楽勝スケジュールだが、妻は最初ちょっとだけ来てそこから娘のバレエ教室の発表会に向かうというハードスケジュール。
・卒業式で印象に残ったこと①:子供をもつということについて
ゲストスピーカーのガイカワサキ。彼はいわゆるシリコンバレーの有名人だが、彼のスピーチは、スタンフォードでのJobsのような大きさはないが、実に有用で腑に落ちる話であった。自分は彼の話の「大きすぎないところ」が気にいった。その中で特に印象に残った話だけメモ:
- 次のカーブ(成長曲線)に飛び移ることを恐れるな。同じカーブの中からイノベーションは出ない。
- 自分がやりたくないことを、人に頼むな。倫理については、この指針一つで対処できる。
- Yesを基本にせよ、ポジティブであれ、人を助けよ。これで損することもあるが、トータルで見たら絶対NoよりYesの方がいい。
- 心変わりをためらうな。君子豹変せよ。
- Suck it up. 下らない仕事、つまらない仕事を受け入れてやり切れ。そこには絶対得るものがある。
- 子供を持て。持ったら世界が変わる。
自分はやっぱりどうしても、最後の子供の話でうなずかないわけにはいかなかった。これまでの自分の人生で「これやってよかった」と思うことの一番は、今の勤務先を選んだことでも今の妻を選んだことでもMBA留学することにしたことでもなく、子供が出来たことだと思うからだ。「子供が可愛い」とか「癒される」という単純なレベルでも十分意味があると思うし、その上、父になることで自分の態度や考え方はびっくりするほど変わったと思うからだ。娘に胸を張ってできないことには躊躇するようになったし、より利他的になれたと思うし、実務的なところでは時間管理が多少はキビキビしたと思う(娘との時間と勉強時間のメリハリ)。
勿論自分が単に人間として未熟なだけで、子供をつくってようやく他の人の領域にたどりついただけなのかもしれないが、少なくとも自分は子供をつくったことにより笑っちゃうくらい自分が変わったと認識していたので、カワサキのこの言葉には理屈というかハートの部分で同意した。単なる偶然の妙であるが、出向・留学という自分にとって比較的動きが大きいこの4年間の大半を子持ちの状態で過ごすことができたことは、本当にラッキーだったと思っている。結婚もしたくないし子供も欲しくないとか言っていた大学生当時の俺は、今思えば大馬鹿野郎であった。
・卒業式で思ったこと②:学長すげぇ
そんなカワサキの話も面白かったが、卒業式全体で一番感銘を受けたのは、学長がカワサキやそのほかの人のスピーチを一生懸命メモしていたこと。学生ではなく学長さんが、その場にいる誰よりも一生懸命、学生のためのスピーチから何かを学ぼうとしていたのだ。他愛無い話なのかもしれないが、自分はこの学長の態度を尊敬するし、彼女のような何かを学ぼうとする貪欲さを自分としても持ち続けたいと思わされた。
・で、家族で記念ディナーということでステーキ。いい肉過ぎて全然消化できてなくて、今胃を休めがてらこのブログを書いている次第。。ここまで色々クサイこと書いているが、実際のところ体調が胃腸中心によろしくなく精神状態も若干アレな週末の夜。