Monday, April 25, 2011

キューバ危機

月曜日。午前中に歯医者に行って、午後はFixed Incomeの中間試験。ちょっと試験を受けただけですっかりガス欠になってしまい、勉強もそこそこに昼寝したりブログを微調整したり(なんとなくカレンダーを追加してみた)。
中間試験は、まあどうだろ、そんなに悪いことにはなってないはず。。


昨日から今日にかけて、組織論の中間試験の準備を行った。そこで改めて"Maslow's hierarchy of needs"をおさらいした。これはマズローさんという人(スシローのパチモンみたいな名前だな)が提唱した概念で、

- 人の欲求は5段階に分けられる。組織論の文脈においては、低位のものから順に

(1)給与

(2)職の安定や成長機会

(3)受け入れられているという感覚

(4)認められること、責任を任されること

(5)心理的充足

がその構成要素。 ピラミッドの絵的には、(1)が底で(5)がてっぺん。
- 人の欲求は低い段階のから順番に発展する
- 低位の欲求が満たされない限り、人は上位の欲求が満たされても満たされず、モチベーションが高まらない

というもの。なお、授業内に取り扱った企業のケースでの事例は

- 悪くない給料や充実した福利厚生を提供することにより従業員の低位の欲求を満たしてやり、
- 成長や責任といった高次の欲求を追求するよう誘導して、従業員の高いパフォーマンスを引き出す

というものであった。

さて、

- 低位の欲求が満たされない限り、人は上位の欲求が満たされても満たされず、モチベーションが高まらない

というくだり。自分はここを読んで「こ、これだ」と心中で思わず叫んでしまった。これはすごい。
マズローさんの言を借りれば、自分の生産性が低位にとどまっているのは自分のせいというよりも派遣元の給与政策のせいということになってしまうではないか。自分がより高次の欲求を満たすべくモチベーションを発揮するためには、何よりもまず給料アップが必要なのだ...!

この発見(?)につい興奮してしまい、勢いで会社の人事部宛に「留学前と比べて著しく悪化した待遇を改善してくれ」メールを作成。これまでにも色々思うところはあったので所要時間はあっという間で、あの手この手で自分の留学中の給与が改善されるべきである理由を列挙(さすがに、マズローの名前は彼の名誉のため伏せておいた)。

で、文案ができあがったところで何となしに妻に文面確認を依頼。
すると妻から「ところで、なぜこのタイミングで人事部に連絡するんだっけ?」と素朴な質問が。
これで目が覚めた。なぜだっけ? よく考えてみると、自分がこのようなメールを情熱にまかせて書きあげたのはどうやら「俺がマズローと出会ったから」であり、それって理由としてちょっとどうなんでしょう...ここでようやく興奮がおさまり、メールは無事Shootされることなく自分の手元に納まった。


ああ危なかった。すんでのところで、自分のサラリーマン人生の軌道が若干変わってしまうところだったかもしれない(まあそんなことで変わらないかな)。いやはや、組織論。この授業はすごいわ。手を変え品を変え自分の人生の歯車にグイグイ手を突っ込んでくる...まあ今回は先日のヘマと違って未遂なのでいいが、用心しておかないと。