Thursday, May 31, 2012

ここは敢えて自己中心的に

以前、「忖度するのは、いいことだけど、場合によっては慮らないのもいいのでは」ということを書いたが、それに関する補足。

Wednesday, May 30, 2012

MBAって...(2)

続き。

Q. MBA取るとその人のパフォーマンスは上がるのか?
A. たぶんそれに関する研究はまだないと思うが、自分の意見は「その質問自体がナンセンス」というもの。同じ会社に戻って比較的似た仕事をする自分が言うのもなんだけど、これは日本で「この仕事、高卒の従業員を大学に送ったらパフォーマンスが改善するだろうか?」なんて疑問はあまり論点にならないのと同じような話だと思う。日本で高卒と学卒がそもそも違うことをやるのと同様に、MBAの本家アメリカでは学卒とMBAは違うことをやるのだ。なので、「同じことを学卒とMBAがやったら?」という問いはそもそものところでちょっとクエスチョンマークがつく、、、というのが自分の意見。

その人の実力が向上するという側面ももちろんあるとは思うけど、それ以上に重要なのは、MBAにより環境が変わるということ。商業銀行の支店業務をやっていたA君がMBAのおかげで投資銀行のトレーディングデスクに座れるようになる、小売店の副店長だったBさんがMBAによりグローバル消費財メーカーのマーケターになれる。そういう環境変化の結果、A君やBさんの生み出す価値は増大するのだ。銀行支店の仕事において生み出す利益が数倍になるとか、小売店の売り上げを倍増させるとか、そういう増え方もあるかもしれないがそれは本質的なものではない。

で、アメリカでは学卒とMBAの間に慣習的壁が存在するので環境を変えるためにMBAが半ば必須なのだが、日本ではそこに壁はあまり存在しないところに「日本人にとってのMBAの価値」という話のややこしさがあると思う。日本人でも、結果的に、MBAをきっかけとして転職したり起業したりすることで環境を変えている人は少なくない。でも、アメリカと違って、MBAじゃないと変えられない環境変化ではないことが多い。


Q. MBAホルダー個人にとって、MBAの価値は何?
A. 人それぞれというのが最大公約数的な答えだと思う。「MBAを取らないといけない世界」を見つけたのでそこに行くための切符としてMBAを取る人もいるだろう。あるいは、自分のように、とにかく知的充実あるいは成長機会を求めて...という人もいるだろう。他にも、人脈、特定のスキル、国際経験、欧米大学院で学ぶ経験等、何を求めるかは完全に人それぞれ。

あとは、価値の定義にもよる。価値を「給与」とか「待遇」と定義した場合、案外多くの人MBAホルダーに「価値」があまり改善しないという事態が起きるのではないかと推察される。特に日本企業からの社費留学で来た人だったら、待遇がMBAにより改善することはかなり考えづらい。なので、もしあなたにとって価値=勤務先での待遇ということであれば、MBAは必ずしも良い選択肢にはならないかもしれない。
※もちろん、会社の金で行く以上、「戻ったら投資してもらった分あるいはそれ以上に会社の利益に寄与してやるぜ」的心意気はあった方が良いとは思うし、自分は一応そう思っている


Q. では、おまえ自身にとっての価値は?
A. 自分の場合は、「投資家たる勤務先の利益に直結するような方向での成長→うーん...maybe」、「自分個人の人間としての成長→Definitely」といったイメージ。この2年間留学せずに職場で揉まれている同期と比較して自分が同等あるいはそれ以上のパフォーマンスを発揮できるかというと、そりゃまあ知識面では自信あるけど実務レベルに落とせるかと言われるとやや心もとないというか結構不安というのが正直なところ。勿論全力を尽くすのは間違いないけど、自信あるかと聞かれたら「すいません、ありません」というしかない。

他方、自分がこの2年間留学したことでより良い人生を送れるようになったかと考えるとそれは間違いなくそうだ。性格だってだいぶ変わったと思うし、好奇心のアンテナも広がったし、友人も増えたし。勿論知識も増えたし英語も使えるようになった。場合によっては転職あるいは起業の可能性も高まったかもしれないし。

このような「投資家たる派遣元にとってのリターンと、MBAホルダー個人にとってのリターンのねじれ」はある種の十字架として自分が背負っていくものなのだろうなと思っている。まあいずれにせよ、仕事時間中は最大限頑張るしかなくて、その結果自分がハイパフォーマーになるのか、凡人で終わるのかは今の時点ではわからない。自分にできることは最善をつくすことだけ、かなぁ。。


(まとめ、というか主に言いたかったこと)

・MBAとか修士とかの就職について日米で違うのは、学卒と院卒の間に壁があるかどうか。USでは壁があってMBAが優遇されているが、日本では壁がないのでMBAが優遇されづらい。MBAの人は、USでは慣習的障壁によって自分達が優遇されていることにもっと自覚的であるべき。優秀だから厚遇を受けているというよりは、慣習のおかげでレントをもらえているだけと考えた方が良い

・USでMBAが高級を食んでいるのは優秀だからではなく需要超過だから。MBAの人が「米国ではMBAが厚遇されるのに日本ではされないのはおかしい」というのは国ごとのMBA周辺の労働市場の需給を理解していない無理解の露呈にすぎない

・日本の、学卒と院卒で壁を作っていない慣習は個人的には好きだが、学卒と院卒をガチンコ勝負させるだけではなくさせたあとの厚遇・冷遇にメリハリをつければ、「優秀者()」がもっと門をたたいてくれるのではないか
(でも、実務上パフォーマンスを測定したり差をつけるのが難しいなら、入り口で優遇するのも次善策としていいかも。。好きじゃないけど)

・MBAの主要な価値は、「同じことをよりうまくできるようになること」というよりも「全く違うことができるようになるチャンスが得られること」。一兵卒として鉄砲の使い方がうまくなるというよりは、一兵卒から将校になることでより戦局に大きな貢献ができるようになる、ということ。なので、同じ仕事をさせても、たぶんそんなに差は出ない(多少は出るとは思うが)

・そんなこんな考えると、今の日本で金銭的価値だけでMBAを選ぶということにはなかなかなりづらい。が、個人単位ではMBAというのは間違いなく素晴らしい経験であり人を成長させてくれる(会社でのパフォーマンスを上げるとは言う自信ないけど..)ので、金の工面がつくならどんどん目指すと良い、というポジショントークでした。

MBAって...(1)

ツイッターで盛り上がっていた「MBAってどうなのよ」トークについての自分の意見など。

Q. MBAに価値あるの?
A. 誰にとっての価値かによる。採用者(企業)にとっては「あるけど、メリットは殆どMBAへの給料に消えるので、結局ない」というのが自分の仮説。MBA取得者本人にとっては、「形は人それぞれだけど、いろいろある」と言う感じ。


Q. なぜ欧米企業はMBAを好んで雇うのか?
A. MBAの方が学卒より優れているから...というよりも、「欧米では、そういう慣習だから」に過ぎないと思う。日本で、高卒と学部卒の間に大きな待遇差があるのと同じような話だと思う。


Q. MBAを雇うと企業のパフォーマンスは良くなるのか?
A1. これに関する具体的な研究は見たことがないが、「傾いた会社のCEOの大半がMBAだった」といったようなHBSの読み物は読んだことがある。

A2. ひとつ使えるかもしれないフレームワークは、Berk他(2004)のアセットマネジメント業界におけるモデル(下記)。

業界では投資資金は余っているがスキルのあるポートフォリオマネージャーは相対的に不足しているので、すべての超過利益(レント)はポートフォリオマネージャーに流出してしまうというもの。

→このアナロジーをMBAと企業にも使えるように思う。
すなわち、欧米ではポジション数の割にMBAがまだまだ不足しており(金融コンサルが高報酬で独占してしまっているのが一因)、仮に企業が良い業績を上げてもそのレントはMBAに帰属してしまいがち。すなわち、契約時点からの高報酬や高額ボーナスや高額での引き抜きを通じ、企業の高いパフォーマンスはすべて希少資源であるMBAに帰属してしまっているのではないだろうか。超ざっくり言うと、MBAはまだまだ売り手市場なのだと思う。本当にMBAが売り手市場でなくなったときには、いよいよ、「MBAって本当に学卒よりパフォーマンスいいの?待遇一緒でよくないか?」という議論が起こるときだと思う。そういった議論が起こって実際にMBAがレントを得られなくなるその時までは、MBAはまだまだ希少資源なのだと思う。

逆に、日本では、希少なのは大企業のポジションでありMBAではない(と思う)。なので、MBA学生が高報酬を簡単に得られたり、引き抜かれまくったりということはあまり生じていない。


なので、別にアメリカでも、MBAは価値があるから高給をもらっているわけではなく、単に相対的に希少だから高給を貰っているだけのことなのだと思う。価格は商品の品質というよりは需要と供給のバランスで決まる、ということだと思うので、「欧米ではMBAは厚遇されてる」→「なのでMBAは価値あるはずだ」→「なのに厚遇しない日本企業はおかしい」という理屈はナンセンスだと思う。

万一なにかの弾みでUSにおいて学卒とMBAの間の慣習的障壁がなくなってしまったら(MBA必須という求人が減ったら)、おそらく、どれだけMBAが優秀だったとしても給与格差はみるみる縮小すると思う。


Q. 日本企業がMBAを採用しないのはなぜか?オワコンなのか?
A. MBAが求めるような優遇をしてやれないから、ということではないかと思う。
日本では、学卒は高卒より優遇される慣習があるが、院卒は学卒に対して全然優遇されない。せいぜい初任給が数万円高い程度。なので、多くの日本企業では学卒と院卒はほぼ対等な状態でスタートすることになり、優秀な学卒が出世する一方そうでない院卒が出世しないなんてことが普通に起きる。

でも、欧米では、院卒は学卒に対して優遇されるケースが多い。MBAじゃないと幹部候補(日本で言うところの総合職)になれず学卒ではスタッフ止まりという会社が多いようだ。なので、欧米のMBAに行った日本人も、そういう「MBAが学卒と比べて優遇される会社」というのを知るので、同程度の経験を積んだ非MBA社員とガチンコ勝負させる日本企業はある種アンフェアあるいは「割に合わない」と考えるのではないか。

なので、この「MBAを優遇せず、非MBAとガチンコ競争させる」のがいけてないなら日本企業はオワコンだし、悪くないなら日本企業は悪くないのだと思う。個人的意見としては、
①仮にMBAが優れているのなら、ガチンコ競争のなかで結果出せるはずでしょ、優遇求める必要はなく、ガチンコ競争させる日本のシステムは悪いものではない
②日本企業の問題(=なぜ優秀な人が外資に流れるか)は、競争の勝者に対する報酬がないこと。それが高い報酬なのか早い出世なのかは企業によっていいと思うが、もっと同僚間の差をつけてもいいのではないか
という感じ。少なくとも自分は、仮に日系企業が②のような「うまくやったなら優遇するよ」と言ってくれるのであれば、スタート地点で優遇されていなくても就職したいと思う。

そう思っているので、MBAホルダーの人が「MBAホルダーを雇わない日本企業は終わってる」というのは「俺を優遇しろ」という意味なので、ちょっと格好悪いような気がしていて自分としてはあまり言いたくない。でも、別に採用時点で優遇はしなくてもいいので、その後場合によっては厚遇してくれるという夢物語くらいは提供してくれないと、MBAは日本企業よりも手近な外資系企業を選んでしまっても仕方ないと思う。

続く...

Monday, May 28, 2012

GMAT

ブログの整理をしていたら、出願回顧のカテゴリーを作ってTOEFLとインタビューの話はしているのにGMATの話をしてないので一応書いておく


・GMATは670→710と推移して、700を超えたので終了。TOEFLとか子育てとかゴルフとか色々あったので、710を730にする作業にモチベーションを注げる気がしなかったのでやめちゃった。なので、MBAではGMAT苦労話が割と聞かれるが、自分はいつも「むしろTOEFL苦労話しようぜ」という感じ。

・勉強はアゴス。正直ここのTOEFLのクラスは全てFxxxだと思ったが、GMATの授業は特に問題を感じなかった。公式問題集をやって、授業受けて、復習して...ってのをやっただけで、それ以上特別なことはせずに済んだので多分先生(と自分の相性)が良かったのだと思う。TOEFLの合間にしかやっていないので、結果÷努力レシオを見たらGMATが「超いい」でTOEFLが「最悪」というイメージ。。

・当時の記録を振り返って思い出したが、毎日仕事の昼休み時間に、同時期に留学する友人とTOEFLやらGMATの作文(AWA)やらの交換添削会をやっていた。おかげで数こなす機会が得られたので友人には感謝している

・自分はたまたま早いタイミングで「そこそこ」が出たラッキーだったが、周囲ではアンラッキーな人も結構いて、塾無間地獄みたいな世界に突入していた人も...
どうやらGMATはかなり相性が分かれるみたいで、自分と同程度の知的レベルと思われる人が衝撃的に低い点を取ってへこんでいたり、自分より頭悪そうな人があっさり700点台とって終了していたりという悲喜こもごもが結構あった。なので、仮にアドバイスできることがあるとしたら、「とりあえず早めに軽く準備した上で一回GMATを受けて、GMATと自分の相性がどんなものか知ると良いのではないか」と言う感じのことは思った記憶がある。自分は一回目で「たぶん俺相性いいな」と思い、その勢いで2回目でやめてしまった。

・一回目は、とはいえ、結構不満の残る経験であった。というのは結果が悪いとか良いとかそういうのではなく、途中で眠くなってしまったから。明らかに集中力が途中なくなってしまったのだ。そこで、2回目は確か栄養ドリンクを直前に飲んだ気がする。そのおかげなのか何なのか全然わからないが、そのおかげで2回目は少なくとも集中力は最後まで切れなかった。

・とにかく、GMATがあっさり終わったことは、自分の受験経験の中で数少ないグッドニュースであったように思う

Sunday, May 27, 2012

Googleカレンダーの6:00

○ Googleカレンダーは「9:00 学校」といった感じで時刻と予定を一緒に入れることで時刻と予定を同時に記録することができる機能をもつが、この時間が早朝6時だったりすると、Googleが勝手に気を遣って18時に変更しちゃったりする。こうなると、いちいち予定をクリック→詳細編集→時刻を修正という作業が入るので面倒になる。

こういうときどうすればいいのかずっと試行錯誤していたが、「6:00am 予定」といった感じで時刻の直後にamと入れることでGoogleが午後6時と誤解することがなくなることに気が付いた。これは地味だが個人的には結構ありがたい。




○ 帰国にあたり、バッテリーを読み取らない・Windows7を入れて以来熱があり得ない水準・etc...という致命的な欠陥をもつ妻用のVaio君を廃棄していくことにした。もともとは社会人2年目に自分が「10年使う」という言い訳の素にいろいろとカスタマイズして買った思い入れ深いものだったのだが、かくも欠陥がある今では残念ながら仕方ない。

で、これに代わるPCを探していたのだが、Macbook Air(MBA)とそれ以外の何かという選択肢で色々考えた挙句、ThinkpadのX1という機種を購入した。この決断は、X1を買うというよりも、むしろMBAを買わないという決断であると言える。妻も結構気に入っていたMacbook Airを回避したのは

・「流行りには乗れない」という抵抗感が強かったため。

・マックのオペレーションシステムの違いに対する抵抗感。散々情報収集して、たとえばMBAでウインドウズやエクセルを作動させることは技術上簡単にクリアできることはわかったのだが、たとえばショートカットはどうかとか、外付けドライブを認識させるためにはどうすればいいかとか、そういう細かいことを一から勉強することを想像したらちょっとMBAはいやになってしまった。

・頑健性。娘は大きくなってきたとはいえちょくちょく色々ものを落としたりする(というか、自分もちょくちょく)。なので、MBAの弱そうな雰囲気はやや減点対象であった。


※ 最近失われつつあるブログ執筆へのモメンタムを維持・復活させるためのゆるい記事でした