Thursday, June 16, 2011

散財

木曜日。

○夏休みで気が緩んでいる。そしてボーナスがもうすぐ。そんな時には普段息を潜めている物欲がむくりと...
ということで、アイアンとデジカメを買ってしまった。

○どちらについても使い心地など感触は上々なのだが、購入を決断するまでのプロセスに相違がある。そのため、デジカメについては晴れやかな満足感を持っているのだが、アイアンについては(結果オーライ的に使い心地は良いにもかかわらず)もやもや感が払拭できずにいる。

○アイアン・デジカメに共通するのは、下準備段階まではしっかりできたこと。すなわち、
①既に所有するアイアンやデジカメに対する不満を明確に認識することができて、
②それゆえ、これから買おうとする製品に求める特徴を明確に理解できて、
③ニーズを理解できていたことから、かなりみっちりと丁寧な情報収集をすることができた。


○デジカメはについては、上記のうえで④納得がいく製品を納得がいく価格で入手することができたので、購入にかかる一連のプロセス全体について「やるべきことはやった感」および「状況をコントロールできた感」があり後悔は殆どない。
長い間つきあった彼女と結婚して、結婚生活がうまくいっているときに抱く感情のような感じ。

○アイアンについては、①から③まではよかったのだが、肝心の購入プロセスがかなりグダグダになってしまった。一回e-Bayで買ったところまではよかったのだが、あろうことかそこで買ったアイアンが不良品で一日で返品することに。まあでもe-Bayなんだし、買ったものが不良品なんてことは想定の範囲で仕方ないものだ。同じものを別のところで買いなおせばよいだけの話だ。。。と言う風にできていればよかったのだが、そこでブレてしまった。近所のゴルフショップに行ってしまい、買おうとしていたアイアン(A)とは別のクラブ(B)を気に入ってしまった。あろうことか、Bを購入しようとした直前、店員の推奨により試したまた別のクラブCがこれまた良いように思われてしまい、結局Cを購入してしまった。ちなみにCの購入価格は「おとなしくAを買いなおせばかかっていた費用」よりはるかに高い。。。
長い間つきあった彼女と結婚直前に別れてしまった、そこまではまだ良い。ものごとのすべてがパーフェクトに進むとは限らないし、当初想定通りに対応できればさほどの問題はない。しかし今回の自分の対応は、別れたあと浮き足立ってしまい、つい先日に出会った全く自分の好みのタイプとは異なる人とノリで結婚してしまったような感覚。結果オーライになればよいが、少なくとも「自分の決断に一片の悔いもなし」という心境ではない。当面の間は、新婚生活を楽しみつつも「本当にこれが俺にとってベストの選択だったのだろうか」と自問自答してしまうことになりそう。そしてその態度が妻に透けて見えて家庭内不和を招き・・・なんていうことがドラマではよくあるが、まあアイアンは人間じゃないので、自分の煮え切らない態度を察知してミスショットしか出さなくするようなことはないのだろうけど。


○ひとたび物事が軌道から外れたときに理性を失いブレてしまったことが最大の問題点であるように思われるのだが、果たして数か月後の自分はこの決断をどう思っているのだろうか。。「何も知らずに結婚したが実は超素晴らしい奥さんでラッキー」的な展開を切に祈るが、その一方で「なんか美人だから結婚したが、働いてくれないどころか他に男の影が...」的な残念な展開もまたありかもしれないと思っている。
自分の人間としての長期的な成長という観点からは、アイアン購入という比較的小さな意思決定でつまづいておくことで(変に結果オーライにならずきっちりとバッドエンドとなることで)将来起こりうるもっと大きな意思決定局面においてベターな対応をすることができるのではないか...なんて。