金曜日。
必修科目の期末試験2つ→校内で軽く打ち上げ。結構な割合の人にとってこの日が一年間の最終日みたいで、ちょっとした祝祭モード。
○期末試験。過去の反省を踏まえて、自分がポイントだと思ったことだけを書くのではなく、思いついたものをあまねく書けるだけ書いてみた。日本だったら一行書いて終わりにする思う問題に対して8行くらいグダグダと色々書いてみたり。しかも問題の量がけっこうあったので、出来の良しあしはともかく達成感のような気分は出た。
○日本人で最近FBの利用を始めた目上の方から「日本語使うといいよ」というご示唆を2度にわたってもらってしまうなど。
単なる冗談だと思いたいのだが、2回も貰ってしまうとちょっと本気なのかもと思案してしまったり。察するに、その人のWallは日本人友人による日本人の書き込みで埋まっているのに自分だけ英語で書き込んでいるので、違和感を与えてしまっているのかもしれない。という自分の推測が正しいのであれば申し訳ないようにも思うけど、でもここはアメリカなので勘弁していただきたく。
○先日のニュースから:
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元GSトレーダー創設のヘッジファンド、震災後に運用資産の大半失う
2011年5月31日 13:12JST
元ゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)のトレーダー、西健一郎氏が創設したガイア・キャピタル・マネジメントが運用する日本フォーカス型のヘッジファンドが、3月に44.34%の損失を被ったことから解約請求が殺到し、運用資産の大半を失ったことが、ロイターが入手した投資家向け報告書で明らかになった。
→「元GS創設云々」という枕詞、"成功者の没落"というストーリー性を強調することで読者のルサンチマンを刺激してページビューを稼ぎたいという記者の助平心を感じてしまうのは自分だけかしら。少なくとも自分は「なんてメシウマな...」とまんまと引っかかったし、今こうしてブログに書いている。
なんというか、氏のファンドは、社会的経済的に大きなインパクトをもっていて報道価値があるからゆえに記事になったというよりは、ロイターが書きたがっていた「震災でやっちゃった機関投資家の失敗談」という構想の一例として記事になったのではないかと推察してみたり。誰でも良くて、それがたまたま氏のファンドであったような印象。あるいは、このファンドが、自分の知らないだけでスティールパートナーズくらい知名度の高いファンドだったのかな?
で、氏の運営するガイア・キャピタルが損をこいたという記事が続き、しめくくりとして、ロイターが入手したという「投資家向け資料」の一文が引用されている。
ガイア・キャピタルは「このようなパフォーマンスとなったことは深くお詫びしたい」としたうえで、「3月の状況は、われわれが今後取り組まなければならないいくつかの問題を浮き彫りにした。それは、金融市場以外で起きるリスクや、指数先物やオプション市場の流動性に対する過度の信頼に関する問題だ」と述べた
→また随分高いところからのコメントで(^^)
ところで、Fixed Incomeの教授が序盤の授業でアービトラージについて説明した際、でもこれが100%成功するとは限らないと言い、それはなぜかと問うた。ある学生が「流動性」と回答したら、教授はにやりとして「流動性、そう、流動性ね...」と、ものすごく含みのある感じの反応をした。その上で「それにしても、流動性という言葉は便利な銀の弾丸だよな。君たちも自分も、困ったら流動性と言うことにしよう...」みたいなことを言っていたのを思い出す。
これを自分なりに解釈(曲解)すると以下のような感じになる。LTCMもこのガイア・キャピタルもそうだが、既存理論をフル活用して平時に儲け、損したときには既存理論で説明しきれない減少が発生する。そこで「流動性のせいで」となる。まあ実際流動性のせいだが、教授としては、説明しきれない部分の全てを流動性に帰するロジックがちょっとラフだよなぁということが言いたかったのではいか。
その授業のあと友人と、「メールの返事を忘れてしまったのは流動性のせいだ」「この前インターンの面接が駄目だったのは流動性のせいだ」といった冗談を交わしたのをふと思い出した。そういえば日本でも「風邪を引いたのは日銀のせいだ」的な冗談が流行っていたような。