Wednesday, March 21, 2012

IRR (1)

今学期は複数科目でIRRについて色々考えさせられたので総括のためメモ。念のためそもそもIRRとは、というところから書く

0. IRRとは

・IRR: Internal Rate of Return. 色々定義はあるが、「その投資のNPVがゼロとなるように逆算で得られた割引率」というのが自分としてはしっくりくる。

例:

今100投資して、1年後に150、2年後に100回収できたときのIRRは、
-100 + 150/(1+r) + 100/(1+r)^2 =0  を満たすようなrで、100%となる。

Year CF
0 -100
1 150
2 100
IRR 100%

・一般的に手計算は困難で、関数電卓か、エクセルのIRR関数で計算する。


1. 問題点(1) 不規則なスケジュールのときは?

上記の例では、それぞれのキャッシュフローがちょうど1年ごとにもたらされるという仮定が置かれているが、現実には、キャッシュフローが半年後→そのまた3か月後→ちょっと間を置いて1年後...みたいなことがありうる。このようなとき、IRR関数は使えない(IRR関数は、CF1が現在、CF2が1期後、CF2が2期後...という前提で計算するので)。

これはIRRの根源的な問題というよりは、単に実務上・計算上の問題。この問題は、IRR関数の代わりにXIRR関数を使うことで解決できる。

例:

Period Date CF
0 2000/1/1 -100
1 2001/6/30 150 (1.5Yr)
2 2001/9/30 100 (1.75Yr)
IRR 100%
XIRR 78%