・UCLAを含めたほとんどのMBAは、リーダーシップをひとつのキーワードとして掲げている。しかし、果たして自分のリーダーシップはどの程度向上したのか気にかかる。というか、リーダーシップが高まった気がしない今日この頃。
・MBAでどのようにリーダーシップ育成を図るか?大別すると、Academicな側面とPracticalな側面があると思う。
Academicな側面としては、リーダーシップに関連する授業を通じて、リーダーとはどうあるべきか、やってはいけないこと等を学ぶことが挙げられる。これについては、入学早々Leadership Foundationなるものがオリエンテーションに組み込まれており、確かに色々教わったのだが、いかんせん殆ど頭に残っていない。覚えているものといえば、電柱上りを通じて体得した「Go out of your comfort zone」とか「チームを組む時はDiversityを強く意識せよ」といったことくらい。うん百万円払ってたったの2メッセージとなるとややさびしいので、おいおい復習でもした方がいいのかもしれない。また、選択科目で組織論やら何やらもあるだろうから、そういったものも履修してみたい。
・Practicalな側面、実際のところこれこそがMBAを通じたリーダーシップ育成の肝だろう。日々のグループワーク、クラブ活動、宴会その他、リーダーシップを取るチャンスはいくらでも転がっているからだ。実際、ラーニングチームやらJapan Clubやらで色々関与こそしており、しかもジャパントリップではCo-chairなる肩書ももらっているのだが、どうもいまひとつ「ああ、俺、今まさにリーダーシップ発揮してるぜ」と実感することはない状況。
・グループに貢献しているかしていないかでいうと、貢献6マイナス迷惑4で差引2程度は貢献できていると勝手ながら思い込んでいる。しかし、主な貢献の仕方といえば
-プロジェクトマネジメントごっこ:Google Calendarに予定を共有するとか、各担当者の進捗を確認するとか。そもそもプロジェクトマネジメントが何たるかも全く理解できていないし、その方法論なども全く知らないので素人作業となってしまっており、関係者に「あいつ下手だなぁ」と思われていてもおかしくないと思っている。
-作業:宿題を就職活動組より早めにやってみたり。おそらく多くの社費MBA学生が感じているのではないかと思うが、就職活動をせずに普通に勉強してたら、特段努力せずとも勉学面でラーニングチームに貢献できてしまう。
同級生がレジュメやらカバーレターやらに費やしている時間で宿題をやれば、あら不思議あっという間に「できる風」のキャラクターは獲得できてしまい、貢献している雰囲気は苦労せずとも出てしまう。なので、貢献といってもさほど誇れるものでもないと思うし、いわんやこれはリーダーというよりプレーヤーとしての貢献だ。それはそれで勿論いいことだとは思うが、リーダーシップという文脈からすると加点要素ゼロのような。
要するに、MBAで貢献はできていると思うのだが、極めてプレーヤー的でありリーダー的方向での成長が乏しいのが今の自分ではないかと思案している。
ヤヤコシイExcelのモデリングはできる、誰も理解できないような回帰モデルは作れる、等々。しかし、いざマネジメント側になったら、リーダーシップを発揮できず、部下に陰で嘲笑されたりする絵が浮かんでしまう。
バーコード・薄い生地の白ワイシャツにランニングが透けている・加齢臭といったなりで
「本当は俺、課長にはならずずっと現場にいたかったんだよなぁ」
とか夜の神田でハイサワー片手にうそぶいてたりしたら本当にどうしようかとたまに心配になる。
MBAに行けばいいリーダーになれるという発想がそもそも勘違いというか危険だ。少なくとも「俺はMBAだから、無条件にリーダーたる資格を持ち合わせている」と天狗になるのは極めて危険だ。
しかし、自分がどう思うかはさておき、他人が「あいつはMBAなんだから、きっとリーダーシップあるんだろう」と自分のことを無駄に買い被る可能性は低くないと思われる。人はすぐ人のことを学歴や職歴やらで買い被る。短期的には買い被ってもらって「てへ、どうもありがとうございます」と調子に乗っていてもいいが、長期的には何かしらの実績をもって彼らの幻想を満たしてやらなければ彼らは幻滅する。
実際のところのUCLAのMBAのプログラムがどうであろうと、結果としてリーダーシップの「リ」くらい体得して帰らないと、「並」という評価すらしてもらえない可能性が高いのだ。相手の期待値が高くなっている分だけ相手を失望させるリスクが高くなってしまっている。
と、ここまでうだうだと考えを進めてきたが、結局のところリーダーシップの「リ」を手に入れるために自分は何をすればいいのであろうか。現時点では、このあたりかな、という風に思っている:
-リーダーシップとは何ぞやということを理解する:自分なりのリーダーシップ and/or クラスメートが思うところのリーダーシップ and/or 学術的に定義されたリーダーシップ、これらを整理して理解してみたい。頭でっかちみたいだが。現時点での自分にとってのリーダーシップは①Inspire members ②Make decisions ③Show practical and ambitious goals to membersといったあたりなのだが、この辺多くの意見と揉んでみたい。
-下手な鉄砲、数打つ:ありていに言って、できるだけ多くの体験をしてできるだけ多く試行錯誤するということがリーダーシップに限らず何でも習得の近道だろう。引きつづき、色々なものに飛び込んで行かないと。
-Be positive:なぜこれがリーダーシップとつながるのか自分にも頭の整理はついていないが、なんとなく、これが一つの鍵であるように思っている。