同じ金利4%のローンでも、契約手数料2%を取るようなローンと、契約手数料がないローンではその負担が異なる。この負担の違いは、実効金利というものを使うことで数字に落とすことができる。
例えば、5年後に解約を検討しているときに
ローンA: 元本3千万円、金利3%、20年、毎月元利均等払、契約手数料も解約手数料もゼロ
ローンB:元本3千万円、金利2.75%、20年、毎月元利均等払い、契約手数料1.5%、解約手数料2%
の二つを提示されたとき、どうやってどっちのローンがマシなのか検討すればよいのだろうか。
<考え方>
・実効金利とは、契約手数料や解約手数料を考慮した上で計算されるローンの利回りで、RATE関数で計算される。RATE関数には、元本、解約時残高、支払回数、毎回の元利返済額を入れる。
・たとえば、RATE関数にもともとの元本と5年後の元本(解約時元本)を入れると、契約金利が出てくる。
・ここで、RATE関数に、元本の代わりに元本-契約手数料を、解約時残高の代わりに解約時残高+解約手数料を入れると、これら手数料を考慮した上での実行利率が出てくる。
・計算したのが下記のテーブル。これによると、ローンBの方が金利は低いものの、手数料があるせいで実効金利が高くなっていることが示されている。
・こういった手数料が入ると、実際の負担額は当たり前だが金利が示す金額より増加する。なので、銀行担当者に実効金利の計算を依頼したり最寄のFPなどに頼んだり、あるいは自分で計算して、ちゃんと実効金利を見てからはじめてローンAかローンBか選んだ方がよい。
・また、場合によっては、手数料を多く払えば金利を下げてもらえたり、その逆にすることができたりと、借り手にとっては手数料の存在は交渉余地の存在に他ならない。条件が金利しかなければ交渉余地は小さいが、手数料が入っている場合はチャンスと思い積極的に交渉するのが良いと思う
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