Monday, November 22, 2010

J君 -そして伝説へ-

けっこう疲れてきた。

(これまでのあらすじ)

・同じ班のJ君。これまでかなりのハイペースで信頼感醸成に努めている。

-宿題を欠かさずにやらない。1か月半ほど続き、文句を言ったが結局「Doing nothing」から「Doing a little」に変化しただけっぽく。皆がミーティングの場では用意してきたものに基づき議論している一方で、一人だけその場で考えながらやっている。おかげでしょっちゅう、皆がQ3に進んだあたりでQ1を蒸し返したり。

-とある週末「ところで明日からNYに行くので、宿題は一切協力できないのでよろしく。これは前から決まっていた予定なので変更はできない。よろしく」というメールが来た。スペインのE君がわざわざスペインから来た彼女とベイエリアを旅行中にもかかわらず旅先から宿題をメールしてきた最中のメールだったので彼の「らしさ」が際立った格好。

-他のメンバ-「俺はこう思うんだけど、どうかな?」J君「正解はこうだ。修正しろ」。たまに筆記者のPCをひったくり、一心不乱にタイピングしてくれる優しさを持ち合わせる。

-意見が割れたら、妥協しない立派な信念の持ち主。必勝法は「相手が反論する前に喋り倒す」「俺は頭いい。俺は紺分野のエキスパートだ。俺は知っている。100%の自信がある。信じてくれ。お前の案は間違っていて俺の案は正しい」ちなみに序盤はJ君に押されてJ君案で提出したら、そこだけ減点をくらったことが2回ほど...

-最大の名言は「俺は頭いいんだぞ(I am smart!)、俺は名門●●大学を出ているんだぞ!グループじゃなく個人作業だったらすべての宿題楽勝で満点取れるんだぞ!」。後の言い訳メールでは、あろうことか自分が彼に言ったセリフが引き金であったとのことで、「あの発言単独では確かにおかしい。しかしそこには文脈というものがあり、文脈を踏まえれば俺には正当性がある。とはいえ俺はお前たちと仲良くしたいんだぜ」というツンデレ感のある40行ほどのメールが深夜に届く。ちなみに「深夜までこうやって頑張っている俺の努力を認めろ」も彼の得意技。

-集中力が神クラス。ひとたび話し出すと勢いは止まらず、あっという間にボリュームはフォルティッシモ(@図書館)。自分からひったくったペンで自分からひったくったハンドアウトにガシガシ線を引きながら自分に対して「ここだよここ、ちゃんと見てくれよ、俺正しいからさ」と仰る。

-残り4名はあまりに無力。ミーティングの度に「お前以外皆がこう思っているんだから、グループワークなんだから従ってくれよ」と懇願するのだが、そうすると「ほうほうお前らはそうやって数の暴力を使うんだな。真実に興味はないんだな。政治でものごとを決めるんだな。お前らそれでいいのか?」と決め台詞。

-頭がいいので、当然文章は難解。一文が長い長い。また、倒置などイレギュラーな表現を多用されることもあり、これまで見る限り最大限読みづらい文章の書き手。

-メールが長い・いっぱいくる(一回反論すると、たいてい3発くらい反論メールが来て、最後に「と言うことでお前は負けている。認めるのか、認めないのか?」といった総括までやってくれる配慮ぶり)返事しないと深夜でも電話のフォローアップをしてくれる丁寧さ。

・先週末に「1時間で終わるべきものを無駄に4時間に引き伸ばした挙句、深夜までメールでの延長戦を挑み、やっと妥協したと思ったら深夜に勝手に改変して再提出の術」を披露したことからメンバーの感動を招く。「Yes, but」の国アメリカでここまで人に対して直接的に罵詈雑言が浴びせられるシーンを経験することになるとは思わなかった。自分も言わずにはいられなかったが、ボキャブラリー不足からウィット感に欠けたセリフになってしまった。「ぐだぐだ長いメール打ってきやがって。冷静沈着ゆえ、テメーのメールなんで全然読んでないよ、この野郎」というとあるメンバーからの攻撃に対しては「我々はお互いにコミュニケーションに努めると最初に約束したはず。メールを読まないというのは約束違反だ」とのこと。

で今日も。関係を改善したいとのことだったので、「では次の会計の宿題はmatureにやろうぜ」という話をしていたところ、、、

-メールベースでのやり取りであるが、当然の一番最後に参入。それまでの4人は前のドラフトに加筆修正というスタイルを取っていたが、全く別のファイルで、計算過程もよくわからないエクセルファイルで「これが正しい。お前ら4人、直せ」とのお達し。

-やっぱり彼vs残り全員という対立が今回も発生。自分を含むほかの4人はどれだけ頭が悪いのか。当方は「CPAの友人の賛同」という強いタマがあったが、それも「お前らの聞き方がずれていたっぽいからあてにならない」と一蹴。途中何回か「100% right」とか「I know」とか、シュートを放ってくることも忘れない。

-締切に間に合わせるという考え方は堕落的なものであるという信念からか、たとえばあと数時間で締切が訪れる会計の宿題について24時直前まで「ここ直せ」「そこ直せ」とやっている。多分他のメンバーは皆寝てしまったっぽく、誰が仕上げて誰が提出するのかわからないまま現在に至る。勝手に修正して再提出したこないだよりはマシか。自分の「1点くらい減点されてもいいじゃない」メールは華麗にスルー。

で、自分。けっこうリアルに精神的に摩耗してきて(Gmailの着信音にドキっとする等)、このままでは家族に八つ当たりしたり太ったりはげたりしてしまいそうな状況。仕方がないので、ガキンチョではあるが、彼のことを「キ●ガイ」と認定し、あきらめることにした。これまでは色々紆余曲折して「めんどくさい野郎だ」とか「単に天然なだけかな」とか「きっと根はいいやつ」とか認識を改め続けてきていたが、ここからはキチ●イ一本で行こう。まだ一回会計のグループワークが残っているが、もう0点でもいいので、「Yes, sir, as you like」を貫き通して「キチガ●と一緒に過ごす時間の最短化」だけを考えることにする。いやもう君十分頭いいからさ、今すぐ学校終了してママと一緒におうちでヘッジファンドやってればいいじゃない。もう充分だろ、勘弁してくれよ。こんな経験このしょぼいブログに書くのが関の山で、なんの肥やしにもならないんだよ。好きにしていいからこれ以上俺に害悪をもたらさないでくれ...

・ところで今日の統計のミーティングは彼がWaiveしているので残り4人で。いやまじで、これがグループワークでしょって言いたくなる素晴らしい時間であった。意見提起あり、議論あり、冗談あり、妥協したり妥協されたり、説明したり説明を聞いたり。特定の個人が100%満足する仕上がりになったかどうかはやや自信がないが、少なくとも4人全員、90%以上の満足度を誇るアウトプットが仕上がった。しかもたったの1時間強で(含む雑談:J君がいると誰も雑談しない、なぜならJ君は雑談を好まないので)。

しっかし最低の文章だなこれ。