・ようやく最初の一週間が終了。月曜日が祝日だったのにむちゃくちゃ疲れた。相変わらず宿題はどっさりあるけど、もう眠くて仕方ないので早めに寝ることにしたい。
・昨夜、夜中にがっつりケースを読もうと思い、さしあたりの腹ごしらえとして韓国スーパーで買った辛ラーメンを食べた。非常においしかったが、予定調和的に食後十数分で寝てしまった。辛うじて歯は磨いたが、朝起きたら明らかに胃の調子がおかしいしケースは読めていないし最悪。ちなみに、こちらでは昼に歯磨きする人は皆無で、ちょっと歯磨きするのがためらわれる...精神衛生的にやや気持ち悪い。
・辛ラーメンのおかげでケースを読めなかったので、午前中のケーススタディでは「予習を怠ってMBAの授業に参加するとどうなるか」ということに関する教訓を得る絶好の機会を得ることができた...隣のインド人のTもどうやら予習を怠っていたようで、二人で気配を殺しつつ読書に専念。しかしやっぱり「何か話さないと」というプレッシャーからは逃げられず、機を見てそれっぽいことを2,3回発言してみた。意外と受けたけど、やっぱり予習は大事。あと、どうしても時間がない場合は、フレームワークの紹介がされる参考文献は後回しでもよいかもしれない。授業でカバーされる可能性が高いので。
・ケースディスカッションは、議論に食らいついていればアドレナリンは出るので何となく壮快感・達成感は得られる。しかし、何を学んだのか頭を整理することが難しい。最後にたいていまとめタイムがあるけど、教授は画クラスメートが言い散らかしたことをほぼ全部ホワイトボードに書いて「そうですね、どれも重要ですね、ベリーグッド」とか言うだけ。
「ケーススタディを通じて得られるもの」についての現時点での自分の理解は、
-特定のケースそれ自体の教訓を暗記しても意味はない
-ただ、大抵、ケースを分析するためのフレームワークなり法則なりが授業の前後に予習教材や教授から提示されるので、そういったツールを整理して自分なりの忍法帳のようなものを紙なり脳みそなりに作る
でも、授業の端々に出てきたフレームワークとか公式とかを暗記するだけでは、せっかくのケーススタディの意義が十分ではない気がするので、もう少し頭の整理をしたいところ。少なくとも、サマースクールでやったスタバのケースで学んだことなど、復習していない今となっては極めて漠然としか頭に残っていない。
・そのほか、宿題であった「1分自己紹介」を実施。お手本の米国人先輩のパワポは基本的に絵・写真ばかりで字は排除されていた。しかし自分の場合、発音も拙いし日本の会社について文字情報なしで喋っても理解してもらえるとは到底思えなかったので、やむなくある程度文字も入れた。
驚いたのは、クラスメートの皆の暖かい視線。発表前数秒のちょっとした合間に、前方に座るクラスメートが「やあ、楽しみにしてるぞ、頑張れよ」とか励ましてくれたり、にこにこしていてくれたり。あと、小ネタを一応用意して臨んだのだが、無事笑いが取れたというどころか大爆笑してくれた(その他、手笛・歓声・地団太等もセット)。終わったあとは、自席近辺の同級生が拳をあわせて来たり、ハイタッチしてみたり。
彼らの反応は英語力・プレゼン力等にやや自信を欠く自分にとって非常にありがたいものであった。
・こういったアメリカ人の「斜に構えず、失敗を恐れず意見を述べたりチャレンジをしたりして、仲間のチャレンジを笑顔で歓迎できる資質」に改めて感心。思うに彼らの「斜に構えない、快活」というのは今の自分と真逆だ。日本ではクールに人の努力を小馬鹿にしつつ自分からは積極的には動かないという感じでやってきていたように思うが、やっぱりそれではいけないかなぁと割と強く感じた。
いずれにせよ、今自分が感じている「クールなことは決して格好いいことではないのではないか」という問題意識について、もう少し検証を重ねて(やっぱりクールでした、というオチもありうるので)、なぜ格好よくないのか等頭の整理をした上で日本に持ち帰りたい。けだし、このへんがまさに日本のアントレプレナーシップ/新陳代謝/自己改革といった「過去十数年、言われ続けているのに変われない」といった問題のひとつの鍵であるような気がしている。
いろいろな経済評論家が論じるとおり、日本の若者が比較的クール/シニカル/受身なのは日本経済の停滞・閉塞感が一因であるのは確かにそうだろう。しかし、当事者の若者としては、「政治・経済がひどいのだから仕方ない」と自己正当化を図るのはやや格好悪い気がする。仮に政治経済のせいだとしても、心の持ちようとしては「政治経済が悪くても、外国等から学べるものは何でも学んで、快活/ポジティブ/Enthusiastic」になることを志向するほうが健全だと思うので、何かそういう方面に寄与できないかとふと思った。
さしあたり、外出中は常時微笑でもしてみるか?それもまた違う気がするけど。あるいは、「勝手に日本人の若者全員を冷めたひねくれ者にするな、それはお前だけだ」という日本人からの批判もあるのかもしれないけど。
・一週間クラスにいてわかってきたが、クラスメートの結構な割合の人が、高校あるいは大学から海を渡りアメリカに来て、そのままアメリカにいる感じみたい。それで当地でそれなりの所得を稼ぎ、さらに精進するべくMBAの門を叩いている。なんというか、きわめて非日本的で刺激的だ。