ここ最近ふと思ったことを脈絡なく:
1)
今日一緒にゴルフした先輩は、MBA以外のプログラムに通っている人。その人にMBAがいかに大変か説明しようとしたら、全然うまく説明できなかった。飲み会?就職活動?何それ?大量のリーディング?それならウチにもあるよ、といった感じ。※その先輩にこのように高圧的に言われたということでは全くなくて、会話を通じて自分が上記のような自分の話の問題点にふと気付いたというもの。
そんな会話や、その人のプログラムの様子を聞くこと等を通じて、最近の自分、あるいはMBAについて相対化ができたような気がしている。
ここ最近の多忙な日々に多少酔いしれていたところがあったが(「忙しい自分が素敵」「頑張っている自分がかっこいい」「MBAのプログラムは他のどんなプログラムよりすばらしい」等)、それを補正することができた気がする。
なんと言うか、「社会人になって1年後くらいの大学友人との飲み会で自分の勤務先/仕事/上司等の自慢をしたら、それが大学時代の友人にあまり理解を得られず、自分が近視眼的になっていることに気付かされた」みたいな感じか。自分はどちらかというと1年目はヒマだったので近視眼な側というよりは「忙しい俺」に酔っている同期を茶化す側(茶化すことで大した仕事をやることができていないという自分のコンプレックスをまぎらわせる)だったが、現時点においては結構近視眼的なのかも。うまく書けていない気がするので整理がついたら別途書く。
2)
ビール。村上春樹が発音に苦戦したHeineken、あんまり美味しくない。品質にばらつきがある気がする。一回、薬液を飲んでいるのでは?と思わされたことがあった。コロナ(スペルわからず)、おいしいけどなぜだか妙に酔いが回る。バド。味が薄いという点において安定感があるが、ライト等味の違いはいまだわからず。何が言いたいかというと、Heinekenはあまりおいしくないということ。でもやっぱりワインの方がうまい気がする。
3)
UCLAのMBA。率直に言ってトップ校ではない。同級生の出身大学や職歴を見ても、たとえば近所のなんちゃらカレッジとか聞いたことのない学校出身が多く、日本人でも知っているようなビッグネーム出身者は(UCLA,UCBを除くと)ほとんどいない。職歴にしても、戦略コンサルやバルジブラケット(だっけ?)出身者は多くない。しかし、とは言えUCLA、その独自性により、少なくない人数の「アツい人材」を集めることに成功しており、内部にいる自分としては思いのほか刺激的なメンバーが少なくないことを面白く感じている。
ひとつのカテゴリーはエンタメ。自分の知る限り、エンターテイメント業界に強みを持つのはNYUとUCLAとUSCくらいではないか。また、少なくともMBAプログラムにおいては、UCLAの方がUSCよりネームバリューが高いみたい(少なくとも、巷のランキングではUCLAのほうが上)。なので、MBAランキングよりもエンタメ業界で働くことを重視して、敢えてUCLAに来ている人が少なからず存在しているようだ。たまにいる妙に学歴が高い人なんかは、得てしてエンタメ狙いであることが多い気がする。
もうひとつはアントレ。UCLAのアントレ関連プログラムが充実しているという話は自分も聞きかじってエッセイにも書いたが、それに加え、LAという環境がアントレ魂を磨くには適正度が高いみたい。自分はいまだに、LAのどのあたりが起業家のたまり場なのかわかっていないけど。
アントレについてはエンタメと比較すると唯一無二度が多少低い(スタンフォードやバークレーも、立地やプログラムの観点からアントレについては一家言も二家言もあるだろう)が、とはいえたくさんの起業経験者・起業したい人を集めることに成功している。名簿を見ると、相当な人数の人がFounder/CEO等の前職肩書を携えている。
4)
受験当時エッセイに書いていたことのフィードバック。当時、複数ある志望動機のひとつとして、「ファイナンスや会計など、自分が学んできたことの再整理をしたい」と書いていた。
今学期の6つの授業のうち、経済・統計・ファイナンス・会計については、自分としては「既に実務で扱った分野」であり、再整理ができないのであれば受講の意味はあまりないと思っていた。
しかし、実際予習→授業というサイクルが回り始めて思ったが、普通にMBAの授業をこなしているだけでは、あんまり再整理できないかも。
自分にとって再整理とは、「実務上、とりあえず公式ややり方を丸覚えしていたような概念(たとえばブラックショールズとかt検定とか)について、なぜこのような公式になるのか等のバックグラウンドについて妻に噛み砕いて説明できるくらいのレベルで深く理解する」というもの。
しかし、予習段階では、教科書にそういったことは懇切丁寧に載ってはいるもののじっくり読む時間などないことから結局「ブラックショールズというものがある」ということを押さえて終わりになってしまいがち。授業でもそういった概念をどのように使うかという実務的側面がメインになりそうなので、やっぱり再整理はできなそう。
なので、よほど意識的に「再整理したい事柄リスト」を作っておき、予習や授業の範囲がそのリストにヒットしたときに通常比日150%の時間をかけて教科書をじっくり読まないと、授業にキャッチアップしているだけでは知識の深化は覚束ない。
その一方で、再整理という言葉を「実務で会計についてAとBとCは習得したが、DとEを習得できるような仕事に接するチャンスがなかった。MBAでAからEまでやることで、会計についてのカバレッジを完璧にしたい」という知識のhorizontalな拡大と定義するのであれば、MBAの授業は非常に有益であろう。たとえば、t検定はできるけどF検定はできない自分にとって、「t検定のみならず、F検定も使えるようになりたい」という目的は、MBAの授業をこなしさえすれば自動的に叶うと思われる。実務的側面に関して言えば、先生が1から10まで網羅してくれるし。選択授業をとれば15くらいまで勉強できるし。
ただ、繰り返すと、「知識の再整理」という言葉を自分がイメージしていたような「知識のverticalな拡大・深化」と考えるならば、「MBAの授業をこなせば自動的に希望が叶う」ということはなさそう。自分はそのあたり出願時に頭の整理できてなかったかも。