Tuesday, October 12, 2010

二人のクラスメートと自分

・今日はとても眠かった。1時間目の会計が始まった当初から嫌な予感がしたのでトイレで2,3分仮眠をとったが、そんなんじゃ全然効き目はなく、会計の授業の記憶は殆どなし。2時間目の統計は興味があった正規分布の授業だったので楽しく聴講できたが、午後一にあった3時間目のコミュニケーションもやっぱり記憶が断片的。

・理由は、昨夜統計の予習の際に趣味に走りすぎてしまったこと。学部の数理統計学のノートのスキャンを読み返しながら、正規分布について延々と復習。やれガウス積分だ、やれ積率母関数だとやっていたらあっという間に深夜に。ちなみに授業は正規分布の密度関数など一切触れず、形状・平均分散・標準化・分布関数のテーブル(たいていの教科書の末尾に載っている表)の見方といった実務的なところに特化していた。

・ちなみに学部時代のこの数理統計学、受けておいて本当に良かった。自分の中でとって良かった科目ナンバーワンだと思う。数学・統計の力が多少はついたと思うし、何より苦手意識が払拭できた。一番最初に受けた必修科目の統計がひどい授業だったので、数理統計学を受講していなかったら今に至るまでずっと統計嫌いになっていたと思う。って、えらそうに書いたものの成績は優ではなく良だったけど...ワースト候補はいくらでも思いつくが、とりあえずヒゲの先生が延々と自動車産業について語っていた授業は本当に最後まで何を言っているのかわからなかった...今なら多少はわかるけど。

・ちなみに、自分の留学の後押しという意味では、マクロを担当した先生というかその先生のホームページの影響が強い。ホームページの中に、「自分に留学のための推薦状を書いてもらいたい人へ」というものがあり、それはもう刺激的なことが書いてあった。それを読んで感じた「そんなすごい奴らがいるアメリカの大学院というところに行ってみたいなぁ」という思いが、自分が留学を意識する最初のきっかけであるような気がする。まあその先生は計量経済学のなので、EconとMBAで事情はまったく異なるわけだけど...あのHPまだあるのかな。

・さて、今日は韓国人と中国人二人の同級生と話をした。その二人があまりに対比的だったので記しておきたい。

・韓国人のA君
-社費。家族持ち。
-MBAに対する基本スタンスは「バカンス」。インターン?韓国で働くならそんなものどこの人事部も見ないから意味ないよ。せっかくの2年間、家族とゆっくり過ごしたい。
-年齢も年齢なので、飲み会系は基本的に不参加。
-勉強?まあ単位は取りたい。
-アメリカ人のことを嫌っている節あり。

・中国人のK君
-私費。というかここに来る前は起業していた。
-卒業後はアメリカにてプライベートエクイティのポジションを見つけたいとのこと。毎日のようにスーツで登校(昼休みや夕方にある企業説明会のため)。
-いつも最前列で授業を受けており、質問やディスカッションもアメリカ人同様にこなす。
-夜の飲み会もびっくりするくらい積極的に参加する。
-クラス内でも何か忘れたけど係に立候補・選出されている。
-そのほか、ケースコンペ、クラブ活動など、やれることには全て顔を出している。

・という二人。おそらくこの2年間でできる差は、Facebookの友人数の差なんかよりもはるかに大きなものとなるだろう。もちろん、これは単純な善悪の問題というよりは価値観の問題であるから、どちらがいいという問題ではまったくないのだろうけど。

・で、自分。だいたい、両者の中間にいると思う。カッコつけると「中庸」と言えないこともないが、実はいちばんイケてないような気がしている。
上で上げた二人は、自分の価値観に基づいて「自分なりの最善」の追求をすでに始めている。他方、自分は、どちら側に行くでもなく、ただ単に中途半端にMBAの海を漂っている。価値観とそれに伴った行動が定まっていない分、いずれの方向にも全速力では走ることができていない。
「自分探し」もMBAでできる立派なアクションではあるので、今の自分を全否定する必要はないと思う。とはいえ、自分を見つけてからこの場に来ている人と比べると、MBAの2年間の充実度で「負ける」かもしれないと思った。